一万年で1秒の誤差、どこかの宣伝ですが。。。
 
って、言ったって、地球の自転がだんだんゆっくりになってきて
いるので、一万年待たずとも、1秒の誤差修正は起っています。
 
いわゆる、うるう秒ってやつで、1秒長くなる場合は1分が61秒
になります。時計の源振は一万年で1秒の誤差ですが、度々
うるう秒修正が入るので自力でトキを刻むのは簡単でも、時刻
は地球が相手なので大変です。
 
こうなると、電波時計は便利です。うるう秒の修正が入っても、
勝手に時計の方で合わせてくれますので。

便利な電波時計ですが、最大級の欠点があります。

それは、時刻電波を受信できないと、単なるクオーツ時計に
なってしまう事です。大震災の時に、福島局の電波が止まって、
困った人もおられるのではないでしょうか。

そこで、と、大げさに言うほどのモノではないですが、ネット
から時刻を取得して電波時計に時刻を送信できる

P18-NTP」を紹介します。
CIMG0586B
 
P18-NTPはインターネットにつながっている環境があれば、
NTPサーバ(時刻を提供するサーバ)から時刻データを
取り寄せて、時間を表示します。
 
また、この時刻データはJJYのフォーマットに従い、電波時計
に向かって送信する事ができます。

自力で送信しますので、JJYが止まっても、電波時計を使う事
ができます。(ネットから取得した時刻を使いますので、間違
った時刻をもらってしまう場合がありますがあしからず)

JJYってなんじゃい。
日本の電波の標準を保持(送信)している所で、標準電波局
と呼ばれています。(いました?日本標準時グループになってる)
 
JJYはその局の呼び出し符号です。
詳しく知りたい方は、http://jjy.nict.go.jp/index.htmlへ。
本来の業務は周波数基準を送信している所ですが、
ついでに、時刻情報も、一緒に乗せて送信しています。
P18-NTPはこの時刻情報を載せる仕組みのみを
拝借して、電波時計に時刻を送信します。

変調の仕組みは、同ページに公開されています。

図を見ると、頭が痛くなる方のために、ちょっと解説。
 
時刻情報は40KHz(または60KHz)の電波を100%
送信するか、10%送信するかで符号化しています。
 
この符号化はゆっくりしたもので、1秒に1bitです。1分
を使って一連の情報を送信する事を繰り返しています。
全ての秒に情報を乗せたとしても、60bit分しかありません。
 
この情報を受信する場合は、先頭を見つける事から
始まります。図には、赤色で示されたマーカ
(MとP1~P5とP0)と呼ばれる、0.2秒巾の送信が
入っています。

最後のP0を送信した後、すぐに次のMが始まるので、
二回続けてマーカが出現します。これを頼りに、情報
の先頭を知ります。
 
後は変調の長短で情報を復号化して組み立てます。
符号化の詳細は、http://jjy.nict.go.jp/jjy/trans/index.html
下の方にあります。

データ内には、秒情報がありません。これは、分の繰り
上がり(毎正分=00秒)を切れ目として送信しているためです。

P18-NTPでは、この手順に従って、自分の持っている時刻を
送信し続けます。

<by M>

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